「それでね!
ミユカのCDがね…
って、香澄きいてる?」


夏希の話も耳に入らないくらいボーッとしてた。
心の中は彼のことでいっぱい。

夏希みたいな明るい宮谷君。


こんな真面目だけがとりえの私が、彼のことを好きだってまわりに知られたら?


…考えなくてもわかる。


それならいっそ黙っておく方がいい。

けれどそれは顔にでてしまっていたようで。


「香澄どうしたの…
あ!まさか好きな人ができたとか!?」

「え?そんなことないよ?」

どうか誰にもばれませんように。

叶うはずのない恋だから…