「ゲホッゲホッ」


ー深夜1時。


激しい咳に目が覚める。


「ふぅ。
もう…多分長くはないよね。」


子どものときから背負ってきた病。

もうすぐ消えてしまう命の灯火。


暗闇の中で1人、大好きなあの人のことを考える。


もし私が死んでしまったら、悲しいと泣いてくれるだろうか。


「…会いたいな。」


私はきっと朝まではもたない。


あぁ、せめて最後にあの人に会いたかったな…


私はいなくなるけれど、
どうか幸せにいて下さい。