お嬢様はじめました。

玲の感情をもっと上手く読み取れるようになりたいな。


微笑む事はあっても、声を出して笑う事はない。


せめて私と居る時は気を遣わないでいてくれるようになったら、嬉しいなって思う。


きっと玲にとってはこの時間もただの暇つぶしでしかないのかもしれないと思うと、楽しい気分が萎んでいく。


勉強が嫌いだという事を思い出してしまう。



「どうした?」

「どうもしないよ」



誤魔化す様にペンを握った。


この今の気持ちをどんなふうに表現すればいいのか、どう対処すればいいのか分からない。


ただ分かる事は、玲は何も悪くないって事。


寧ろ時間を割いて勉強を教えてくれてる事に感謝しなきゃいけないのに、私ってば何考えてんだろう。



「え?」



持っていたペンを引っこ抜かれ顔を上げると、綺麗な顔がジッと私の顔を見つめていた。