お嬢様はじめました。

病室を出て行こうとしたお祖父ちゃんが振り返った。



「病院の手続きだの費用などだがな、私の方で全て済ませている。 明日は元気に退院するだけだ。」

「え!? お祖父ちゃんがやってくれたの!? そんなのダメだよ!!」

「何がダメなものか。 今まで何もしてやれなかったんだ。 これくらいさせてくれ。」

「……ありがとう。」



お礼を言うとお祖父ちゃんは笑ってくれた。



「明日は念の為学校は休みなさい。」

「うん、そうする。 色々本当にありがとう。」

「いいや、気にする事はない。 私が好きでした事だ。 今日はゆっくり眠りなさい。」

「うん、おやすみなさい。」



お祖父ちゃんも「おやすみ。」と言って部屋を出て行った。


誰かに「おやすみ。」を言うのは久しぶりで、嬉しいような恥ずかしいようななんだかくすぐったい感じがした。


ってか、あれ?


連絡するって言ってたけど、私の連絡先知らないよね?


でもずっと見ててくれてたみたいだし……お祖父ちゃんってばチョー謎。