そして私は蓮斗と待ち合わせた場所へたどり着いた。

そこにはすでに来ていた蓮斗が立っていた。

「蓮斗!!」

「遅ぇよ沙乃」

「ごめんね!蓮斗!」

蓮斗はそっぽを向き歩きだしてしまった。

「ねぇ!ごめんってば!」

全く相手にしようとしない蓮斗の後ろから声をかけた。

「蓮斗ー!無視しないでよ!」

まだなにも反応はなかった。

遅刻したことにそんなに怒ってるのかな?と不安になった。

そして私は蓮斗の顔を覗きこんだ。

「ねぇ、蓮斗っ…」

私の言葉を塞ぐように蓮斗は私にキスをした。

「っ!?」

「馬鹿。怒ってなんかねぇーよ」

「なっ、なななな!?」

「お前の反応が面白かったんだよ」

イタズラっぽく笑う蓮斗にすこし頬が緩んだ。

「なにニヤニヤしてんだよ」

「べっ、別にしてないけど?」

「馬鹿沙乃」

そしてもう一度深く私にキスをした。

「もう逃さねぇ。ずっと傍に居ろ」

「…うん、ずっと傍に居る」

そしてお互いみつめあった後に

何度も何度も深くキスを交わした。