眠い。


清太があんなことを言うから…


    ダルい。帰りたい。


なんで私はこんな状況になってるんだ?


   10分前ぐらいの事…


「おい、宇佐美沙乃」

「は、はい?誰…ですか?」

「ちょっとこい」

「なんですか!?ちょ、ちょっと!」

そして今、田崎蓮斗とその仲間達に私は拉致られた風になっている。

私は座らせられて周りに田崎と仲間達が私を囲むように立っている。


   あぁ、どうしよ。


まずなんでこんなことに…

頭がグルグルしている。混乱してる…

「宇佐美沙乃」

「なっ、なななななんですか?」

あからさまに動揺する私に呆れた顔で近づいてくる田崎蓮斗。


   こ、こないでー!!!


今にも心の声が出てしまいそう。

汗が止まらない。あ、これ痩せるわ。


 「…み…さみ…うさみ!」

頭の中にのめり込みかけて居る私に田崎は何度も呼びかけている。
が私は気付かない。


      「沙乃!」

そこで意識がふわっと戻ってきた感覚がした。

 「な、なに!?なんなの!?」

急におかしくなって戻ってきた私に田崎は…

 「俺のこと好きになれよ。」


私を余計おかしくさせたのだった。