離れたくない……



愁斗………どうするの?






「………母さん、柚梨さん」



ぱッと顔あげてニッコリ笑った…




あっ…………

そっちを選ぶんだね……。




「俺は養子に行くよ!」




迷いのない……

真っ直ぐな瞳……




「愁斗……いいの……?」

「愁斗くん…本当に?」




「うん、だって恭弥さんは俺の父親だし…

今の家族と離れるのはすげー辛いけど…

これが正しい選択だと俺は思うんだ!」





いつからだろ……


愁斗がこんなに大人っぽく見えるようになったのは…

あたしなんてまだ子供の発想しかできないのになぁ…



「愁斗くん……
ありがとう……グスッ…グスッ…」


「愁斗…大人になったね…」



柔らかい笑顔をお母さんは愁斗に向けた。



笑顔で頷くとあたしを見た。




「有希……」