「…」



何を話せばいいんだろう。
音羽と二人だったらなんとなくいつも会話があるのに。



沈黙が流れていた
彼もなにも言わずやはり気まづそうに下を向いている



初対面の人にもそれなりに話しかけれる私だが彼は違っていた
なんの会話の種も見つからない



その沈黙を破ったのは音羽だった。




音羽「あのね、ざきさん。蒼くんは同じクラスでね、ほんとはとってもおもしろくて、ジャニーズ系男子でそれでね、今はちょっと人見知りなとこがあるから大人しいだけなの!」




必死に彼の説明をする音羽
彼のことを知っているので救いの手を差し出してあげたのだろう
でも彼は話に入ってくることもなく
あっさりと音羽の救いの手を無視していた




「そっか~、音羽のクラス楽しそうだもんね!」





音羽「う、うん!そうそう」



失敗した。と音羽の顔にかいてある
音羽も彼が会話に入ってくると思っていたのだろう。

そのまま彼が会話に入ってくることはなく駅についた