「スミレちゃん」
君が私を抱きしめるのをやめ、まっすぐ私の目を見つめた。
ドクンドクン。
胸の鼓動が速くなる。
「好きだ」
その言葉。
三回目だね。
私もちゃんと伝えなきゃ。
「私も。私も、戸田くんが…好き」
私がそう言うと、君は嬉しそうな、満足したような顔をする。
その顔がみたかった。
君の幸せそうなその顔がみたかったんだよ。
まるで遠距離恋愛をしているような恋愛だった。
ずっと遠くにいる君だと思ってた。
でも、ほんとはちがったんだね。
だって今、君がこんなに近くにいるんだもん。
繋がれた手が、それを保証している。
勝手に距離を作っていたのは私自身。
こんなにも近くにいるなら、はやく君に触れたかった。
やっと、やっと。
君との距離がなくなったんだ。
大好きです。
近くて遠い君へ。

