現在時刻、午後6時30分。
私の足は動き出す。
6時30分になれば帰る。
それが私の日課というものだろうか。
でもいつもそうだった。
重い足取りで校門を抜ける。
きっとこの姿を戸田くんは教室の窓から見て、戸田くんも歩き出すんだ。
やっと帰ったか、なんて。
そんなこと思っているのかな。
私はあなたを待つのを諦めて、帰りましたよ。
だからあなたも帰ってください。
強がりな私はそう言うけれど、心の中はいつも泣いている。
私はただ、君が来るのを待っているだけなのに。
君はただ、私が帰るのを待っているなんて。
そんなの辛すぎるよね。
ねえ、付き合ってるって言ってよ…
君は俺の彼女だって、その言葉が欲しいんだよ…