「スゥ、絶対に戸田くんは来るよ」
ほら、また言った。
根拠もなにもないんでしょ?
戸田くんは絶対に来ない。
「…こないよ」
「今日は戸田くんが帰るまで待とう。
私が一緒にいるから、先生がきても言い返してあげる」
そんなことしなくていいのに。
なんの光も脈も見えないのに、来るはずがない。
結局戸田くんは遊びだった。
私をからかっていただけ。
そうだ。戸田くんを嫌いになればいいんだ。
そう、それならもうこんなに辛くない。
戸田くんなんて嫌い。
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