放課後、いつものように君は昇降口で誰かを待っていた。 でもいつもと一つだけ違う。 6時30分を過ぎても君は帰らなかった。 いつもこの時刻になれば帰るというのに。 やっぱり俺を待っているんだろうか。 あの時君は、頷いたんじゃないだろうか。 君がはぁっと息をはいたのがみえた。 白くなり、すぐに消えてしまう。 君はマフラーに首をうずくめて、寒そうにしている。 ポケットに手を突っ込んでずっと誰かをまっていた。