いや、でもまだそれが本当だとは限らない。



だってあの日は風が冷たかった日だった。



校舎裏という“外”に呼び出して告白たのだから、寒かったのかもしれない。



君はいつも登下校はマフラーを巻いているから、いつもの癖でそんな仕草をしてしまったのかもしれない。




考えれば考えるほどわからなくなって、俺は頭を抱えた。


君が何を考えてるのか、君の行動全てがわからない。





でももしあの時頷いたのならば、



俺と先生しか残っていないのに、昇降口で誰かを待っている君は、俺を待っていると言える。



朝、おはようと言おうとする君の行動も、これなら辻褄があう。





もしこれが本当なら、俺は君を深く傷つけているんじゃないだろうか。






「ああ、もうわからない…」