そう考えたら急に心臓がバクバクしてきて、
階段をのぼるのにも一苦労。
あがってすぐだと言っていたので、ほんとにすぐのところに扉がある。
……ここが、岩堀の部屋…。
高鳴る胸を静めようと、ふぅーと息を吐いてドアノブに手をかけた時。
───ガチャッ
「ぶっ！！」
「えっ！？」
突然目の前の扉が開いて、開いたドアが俺の顔面直撃。
仰け反った俺を、部屋の中から岩堀が心配そうに見ていた。
「ってぇ……」
「あ、ご、ごめんなさ…って、
どうして、清水くんが…」
「あぁ！？」
顔面の痛さから、岩堀を睨みつけてしまって。
岩堀がビクッと肩を揺らしたのがわかった。
『素直に言えばいいのよ』
亜里菜先輩の言葉を思い出して、頭を掻きながら視線をそらした。
「…わ、
悪い……」
