ほんとに、まじで気付かない。
俺が兄貴達が付き合うより先に岩堀が気になってたことも、
学校は違うけど、高校に入ってからずっと電車が一緒だったことにも。
俺が…今もまだ、変わらず岩堀が好きなことも。
アイツが全然気付かないのが悔しくて、つい、キツくあたってしまう。
それも逆効果だってことは、十分わかった。
「どうしたらいいですか?」
「今の由佳菜の悩みは、
『どうして私が嫌いなのにキスしたの?』ってことだと思うの。
だから、謝るとか、
ほんとは好きだってこと、素直に言えばいいのよ」
素直に…ね。
素直に言ったら、たぶんめちゃくちゃ引かれると思うけど…
岩堀に察しろって言う方が無理な話だった。



