「翔真くんか」



「へっ!?
なんでわかったの!?」



「なんとなく。
あーそっかー。
翔真くんが由佳菜にキス…ねぇ」




んふふふ、と気持ち悪い笑みを浮かべるお姉ちゃん。




「ついに…告白でもされた?」



「えっ、告白!?」




そんなもの、なかったと思うけど…。



改札を出るときに腕引っ張られて…そのまま黙って頰を触られて。



呟くように『赤い』って呟いたかと思ったら



そのまま……




───ボンッ!!




「由佳菜!?
由佳菜ーー!しっかりーー!!」




恋愛初心者の私は、キャパオーバー。



爆発しそうな勢いで顔に熱が集まって、鼻血を出しながら意識を失ってしまった。