……同じ、電車だったんだ…。
「ねぇ、
朝のお礼で話しかけても、変に思われないかな!?」
「えっ、話しかけるの!?」
美紀ちゃんの積極的な発言に、私が驚いてしまう。
話しかけるなんて、すごい。
私は…いつも緊張して、
挨拶だけしか、自信なかったし、
話さなくなってから……近付くことすら出来なかったのに…。
美紀ちゃんは、積極的だ。
「い、いいんじゃない?」
「でも緊張する!
由佳菜ちゃんも来て!」
「え、ちょ、わ!」
私の返事なんてお構いなしに、
美紀ちゃんは私の腕を引っ張ってその人のもとへ向かった。
「あ、あのっ!」
吊革を握って、隣にいる同じ制服を着ている男の子と会話していた彼に、
美紀ちゃんは私がいる必要ないんじゃないかってくらい、力強く話しかけていた。



