「え、お姉ちゃん、
意味わかんない……」



「ありゃ、由佳菜って意外にニブチン?」




フフッと笑って、お姉ちゃんは紅茶を飲みほした。




「それは自分で考えなさいな。
翔真くんも、3年も片想いじゃツラいねぇ」



「?
なにか言った?」




最後の方、聞き取れなかったんだけど…




「いえいえ、なにも。
まさか由佳菜がそんな罪な女だったとはねぇ~」



「えっ!?」



「あはは~
今度翔真くんからかってやろ~」




うししっと笑いながら、お姉ちゃんは空になった食器を持って台所へと消えてしまった。



……なにがそんなに面白かったんだろ?




「あ、やば!」




パンをかじりながらふと時計を見ると、いつもならもう朝食を食べ終わっている時間だった。



うわぁ!喋ってて時間のこと忘れてた!



かなりお行儀悪いけど、



パンをかじったまま食器を片付け、カバンを手に取った。




「ひってひまーふ!」



「こら!ちゃんと食べてから行きなさい!」



「ごめん!まにあわなひ~」