駅までの道のりを歩くのが、なんだか気が重い。
清水くんがいないとはいえ、美紀ちゃんがいる。
……どうしよう。
そうは言っても、逃げ出すことなんて、私には出来ないけど。
電車に乗ると、
すぐに美紀ちゃんの姿を見つけた。
……普通に、挨拶してもいいのかな…。
プールとか花火大会とか、
美紀ちゃんには、嫌な思いをさせてた。
美紀ちゃんは、私に怒ってると思う。
だから…話しかけるのが怖い。
顔を俯かせると、
ポンッと肩を叩かれた。
「……え…」
「由佳菜ちゃん、おはよ」
「あ…お、おはよう!美紀ちゃん!」
美紀ちゃんは私に怒ってる様子もなく、普通に話しかけてくれた。
……笑顔で。