「……なんで、泣いてる」
誰のせいだよ。
なんて、清水くんが悪いわけじゃないんだから、言えるはずない。
「……あ…はは…、
なんで、泣いてるんだろ…」
笑って誤魔化そうとしたけど、上手く笑えない。
拭っても拭っても、涙が止まってくれない。
………苦しい。
「岩堀」
「……」
「……泣かないで」
腕を掴んでいた手とは別の手で、清水くんが私の頭を撫でる。
……やめてよ。
その手で……美紀ちゃんのことを抱きしめた手で
………触らないで。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…