「須藤さん…。
俺は……俺には、好きな人がいる」
「………」
「だから須藤さんの気持ちには…応えられない。
ごめん……」
抱きとめた時のままで、須藤さんの背中を支えていた腕をだらりと下げた。
「……うん、そっか…ありがとう。
でも、ごめん…もう少しこのままでいたい…」
そう言われても
俺は一度下ろした腕を、もう一度須藤さんの背中にまわそうとはしなかった。
「……翔真…くん…」
「………絆創膏、買ってくるよ。
健太呼ぶ」
「………」
須藤さんの腕をほどき、少し離れる。
須藤さんに声が聞こえないくらいの位置まで移動してから
手に握ったままだったスマホで、健太に電話をかけた。
『もしもし、翔真!?』
「うわ、うるさ…。なに?」



