「悠里くん、何してるの?」
「あー…凛、ごめん。
このお姉さんにかき氷こぼしちゃって…」
「わわ!ほんとだ!
ごめんなさい…!ハンカチ濡らしてきますね…!!」
お兄さんの隣にいた、浴衣を着た可愛らしい女の子が、下駄の音を鳴らしながら離れていく。
お兄さんの、彼女かな?
私と同じくらいの歳に見えるけど、
すっごく可愛いし、優しい人だな…。
よく見ると、ぶつかったお兄さんもかなりイケメンだ…。
って、そんなこと考えてる場合じゃなかった!
「すいません、もう少し待っててもらっても…」
「いえ、ほんとに大丈夫ですから…!
急いでるので、失礼します…!」
「え、ちょっと…!!」
お兄さんの止める声が聞こえたけど、ペコと会釈して、走りだした。
待ってる暇なんて、ないんだ。
早くしないと。
美紀ちゃんが告白する前に。



