……出来るのなら。
その隙に入れるのなら…。
ぎゅっと拳を握って、美紀ちゃんのあとを追いかける。
もう人があふれていて、その背中を見つけられない。
……清水くんたち、花火の場所とりに行くって言ってた。
きっと人が少ないところだ。屋台のあたりには、もういないかもしれない。
屋台から離れて、河原の方に向かおうとした時、
見覚えのある後ろ姿が見えた。
「日笠くん!」
その背中に声をかけると、
私の方に振り返って、しーっと口元で人差し指をたてた。
「今、翔真と須藤さんを2人にしたとこ」
「え…!?」
「須藤さんが、
合流した途端、翔真と2人になりたいって言ったからさ」
タイミング見計らってはぐれてみた。と日笠くんは笑う。
困るよ…。2人になったら…。
「告白とか、しちゃうかな…」
「しそうな雰囲気だったねー。
須藤さんかわいいから、翔真は須藤さんと付き合えばいいのに」
日笠くんは、悪気があって言ってるわけじゃない。
けど……そんなの嫌だ…。



