「岩堀は本当に手伝いで来てるんだって。
嘘じゃないから、責めるようなこと言わないで」
清水くんは、私以外には結構優しい口調で話す。
でもその声は、言葉とは裏腹に、怒りを含んでいた。
「翔真くん…」
「……あ〜…、花火の場所取りしに行こう!
ね!ね!」
明らかに不穏な空気になったところに、日笠くんが助け舟をだしてくれる。
清水くんも、「行こうか」と美紀ちゃんに声をかけて、日笠くんと歩いていった。
美紀ちゃんは、その背中を追いかけようとしたけど、
ピタッと止まって、私の方を振り返った。
「……美紀ちゃん?」
「由佳菜ちゃん」
美紀ちゃんが、じっとこちらを見つめたまま、
フッと口角をあげた。



