「私だって、浴衣着たかったよ。 でも、浴衣じゃ手伝い出来ないから仕方ないじゃん」 「……なんで? 翔真くんに見せるために浴衣着たかったの?」 美紀ちゃんにそう言われて、言葉に詰まった。 ……否定は出来ない。 浴衣を着てたら、一番に見せたい相手は清水くんだから。 でも…… ここで肯定したら…美紀ちゃんを裏切ることになる。 清水くんもいる前で、そんなこと言えない。 「………」 何も言えずに黙ってしまうと、 「須藤さん」 と、私の好きな人の声が、一際低く響いた。