次の駅で1人で降りた美紀ちゃんに手を振る。
電車が発車すると、清水くんがはぁ、と息をはいた。
「あ…ご、ごめんね。
余計なこと言っちゃったかな?」
勝手に嘘をついてしまったことを謝ると、
清水くんはぽん、と私の頭に手を乗せた。
「いや、助かったよ。
……岩堀を、1人で帰らせたくなかったから」
「……え?」
「いや違うな。
健太と2人になってほしくなかったから…」
「んだよ。
お前は降りる駅も一緒なんだから、それくらい譲ってくれてもいいじゃん」
横から日笠くんが、拗ねたようにそう言った。
清水くんは、ずるいな。
すぐに期待させるようなことを言う。
今までそんなことなかったのに、なんか急に…
甘い。



