「わ、笑うようなことかな!?」
「ん?かわいいなと思っただけ。
ギャップ萌えってやつ?
あ、もしかして狙ってやってるの?」
狙って!?
とんでもないわ!!
「全部ありのままですけど!?」
「ありのままって!
岩堀さんって面白いね」
「お、面白くないです!
……もっと、面白くなれたらよかった」
「なんで?」
「もっと面白かったら、
好きな人に振り向いてもらえたかもって……」
好きだと、伝える勇気なんてなかった。
他愛ない話でも、できたらよかったのに
話しかけるのも緊張して、できなかった。
もっと明るくて、面白いって自分に自信があったら
話しかけれたのかもしれない。
あの頃と…今の、清水くんに。
「面白いから好きになるってわけじゃないかもしんないでしょ?
だから、そんなこと考える必要ないし、
無理して背伸びする方が、
相手も自分も疲れちゃうんだから、そのままでいいの」



