「ま、本人が言ってるだけで、 実際どっちを見てるかなんてわかんないんだけど」 「そうなんだ」 「たしかに須藤さんかわいいけど、 俺はキレイ系のが好きだし。 いつの間にか目で追ってたのは、 岩堀さんだった」 「……えっ!?」 「岩堀さん、キレイだし」 今まで男の子に口説かれた経験がないゆえに、 どう反応していいのか困ってしまう。 「……えー…と」 「こういうの言われ慣れてないっしょ? 反応がウブいよ~?」 私のほっぺを人差し指でつんつんしながら、 日笠くんはクスッと笑った。