清水くんがそう言いながら、ぎゅって腕の力を強めるから。
渡したくないって、私のこと?なんて、錯覚してしまった。
でも、そんなはずないね。
だって清水くんは、美紀ちゃんが好きなんだもん。
「翔真、お前…」
「黙っててごめん。
でも俺も、本気だから」
「……ふざけんなよ」
「……ごめん」
清水くんがまた「ごめん」って言うと
日笠くんは怒りと悔しさが混ざったような表情を見せて離れていった。
……日笠くん、大丈夫かな…。
なんだか、泣きそうに見えた…。
「し、清水くん…
日笠くん、放っておいていいの…?」
「……」
「2人がケンカするなんて、どうして…?」
いつも一緒で
無口だけど日笠くんといると楽しそうな清水くん。
日笠くんだって、口数が少ない清水くんと一緒にいるってことは、清水くんのことを大切に思ってるはず。



