「清水くん…」



「うるさい。絶対こっち見んなよ」



「…やだ…見たい」



「……なんで」



「清水くんが、今まで私に見せたことない顔でしょ…?
全部、見たいよ…」




ちょっと拗ねたように言ったら、



清水くんの手がパッと離れて、



ビーチボールを持ったまま、清水くんが立ち上がった。




「清水くん…?」



「……健太たちが待ってるだろ。
早く行くぞ」




視線をこちらに向けることなく、スタスタと日笠くんたちの方に歩いて行ってしまった…。



……また、怒らせてしまった…?