岩堀が、コホ、と咳をして
びっくりしたように俺を見た。
「…あ、遊ぶ…?」
「プールでも行こうって話してて。
健太と、俺の学校の友達2人と、
あと、須藤さんも一応誘った」
「美紀ちゃんも…」
布団で口元を隠して、眉を下げる岩堀。
……やっぱり、須藤さんがいるとはいえ、
俺と一緒は嫌…だよな。
「……困る…よな」
「…え?
困る?」
「俺と一緒だと、嫌だろ?」
岩堀に背を向けて、頭を掻くと、
岩堀が、俺のカーディガンの裾をきゅっと引っ張った。
「嫌じゃ…ない。
でも…清水くんの方が、私と一緒なの、嫌でしょう…?」
「……なんで?」
「私のこと、嫌い…だから…。
昨日の、キス、も…嫌がらせだったんでしょう…?」
岩堀の方に振り返ると
岩堀は、潤んだ目で俺を見ていた。