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「・・・どちら様ですか」
翌日、珍しく学校に行こうとした私。
玄関の扉を開けた先にいたのは、同じ制服を着た長身の美男子。
いや、これ不法侵入・・・と不審がりながらも、声をかけた。
すると、目の前の美男子は、すっとある物を取り出した。
「・・・・・・っ!?」
「ちょっと来てもらえる?」
その〝ある物〟を見て、私は返事をすることなく、その人を突き飛ばして逃げた。
同じ学校にいるということは、また会うかもしれない。
そんな不安から、鍵のかかった学校の屋上の扉をこじ開け、外側から閉めた。
・・・何で、見たことのない人が、あれを持っているんだろう。

