キラキラ輝く光が




街を埋め尽くす。




一見綺麗に見えるけれど



そこにはいろいろな闇が隠れている。





嘘と欲望の塊。


人間は、みんな汚い生き物だ。





キラキラというよりも、ギラギラとしたその繁華街をピンヒールの音をカツカツさせながら、進んでいく。



その音で自分を奮い立たせているように。







「よっ!あれ?どっかで会った?」





下手なナンパ。



繁華街を歩いていると、こんなのは日常茶飯事だ。

ナンパにも、下手なのと、上手いのがある。


今日は、ものすごく下手な方だ。





別に高飛車になっているわけではないけれど





あたしはその声にぴくりとも反応せず、前を通り過ぎる。





これから仕事に向かうのだ。



すでにイライラしているのに、そんな声をかけてくる奴を、本気でうっとうしく思うけれど



人に説教できるほど


あたしもできた人間じゃない。