「私たちの初めてのデート予定日で、付き合い始めた日…。」

「!?!?」

私の涙はもう止まった。

そうだったね。

「私、初めてのデートで緊張して風邪ひいちゃって、その時にお粥作ってくれたんだよね。」

そう。

「記憶が!? あっ…」

彼の表情は笑顔に変わった。

「ねぇ、この指輪さ、はめてくれないかな?」

「あぁ」

私の指にはキラキラと光る指輪。

彼の目にも私の目にももう涙はない。

「愛してるよ、麗華。
俺と結婚してくれますか?」

「よろこんで、愛してるよ、光太」