「佑佳さん、卒業おめでとうございます……高校行っても頑張って下さい」


2年生の女の子が泣きながら佑佳に言った。


「あの……良かったら第二ボタン下さい!」


私はそれを聞いて凍りついた。


待って。佑佳の第二ボタンは私がもらう予定なのに。


そんな勇気ないけど。


「……あー、えっとーごめん」


「……どうしてですか?」


「ずっと好きな奴にあげるから」


え……


卒業式に衝撃的な事を聞いてしまった。


佑佳にはずっと好きな人がいた。


そんなの……知りたくなかった。