後ろから突然声をかけられ心臓が跳ねる





『こ、コウくん!』





やあ、と右手をあげて挨拶されたから、私もこんにちは、と返した






「えっと、どうしたの?もしかして奏に呼ばれたの?」






コウくんは、すこしだけ申し訳なさそうに問うた





『いや、そういうのじゃないの。
どうしても、すぐに会って話さなきゃいけないことがあって・・・。』





私の切羽詰まったような表情から何かを感じ取ったのか、コウくんは頷いてから、言った






「そうなんだ。・・・でも実は奏、今出かけているんだよ」






奏くんが、お出かけ・・・?





あまり想像ができずに、困ってしまった






『それって、どこに?』