私は後ろの壁にぶつかり、息が詰まった。


『ケホッ』


私はむせてしゃがみこみ、男は私の長い髪の毛を引っ張って立たせると膝を私の腹部に撃ち込んだ。



私の体は自然にくの字になるが、痛みが感じられない。



それからも暴力を振るわれ続けたが、ほとんど記憶がない。



全てにフィルターがかかったように見え、唯一覚えているのは表情を変えることが無かった私を気持ち悪そうに見た男の表情だろうか。




しばらく座り込んだままぼーっとして、シャワーを浴びようと浴室に向かった。