街並みの向こうの変化で朝が来たことが分かった。


月は沈み、日が昇ってくる。


次第に世界は明るくなり、声や物音で賑やかになる。



私は空の動きを眺めていた。




夕方頃、突然部屋のドアが大きな音を立てて開いた。


「なんだよ、また食ってねーし」


聞こえた声にゆっくりと振り返る。


そこにはスーツをだらしなく着た男が立っていた。


私と目が合うとニタリと笑い、大股で近づいて来て強く突き飛ばした。