本当に偶然だった。



うちのシマで荒れてた連中を処分した後、俺は気持ちを落ち着かせるため、タバコを吸いに人通りのない道へと来ていた。



少し歩いていると聞こえてきた美しい歌声。



思わず足を止めて声の方へと顔を向けると、幼女のような顔立ちをしながらも大人びた空気を纏う女がいた。






そして、少女の瞳には底なし沼のような闇が渦巻いていた。










欲しい、と思った。