双覇side


「玲~…蒼翔来ないねぇ……。」


「…。」


「あれから三日経ちますね。」


そう、屋上で蒼翔と揉めたあの日から
蒼翔は学校に来なくなった。

こうして俺らが真面目に登校したり
授業に出てるのは待ってるんだ。

蒼翔が来るのを。


「アイツ変だったよな。」


「愁斗が殴ろうとしたからだよ!
すぐキレるの悪い癖!!」


「じゃあ、
あんな事言われて腹立たねぇのかよ!?」


「こらこら、喧嘩は他所でして下さい。
周りが怯えていますから。」


周りを見回すと怯えてる生徒達の姿。


「燐、愁斗落ち着いて……。
俺は他に原因があると思ってる。」


「類!原因って?
蒼翔が来なくなった原因って事??」


「うん。
俺は玲が蒼翔の腕を掴んだからだと思ってる。」


「…同感ですね。

腕を掴まれた蒼翔さんは
酷く動揺していましたし。」


「それは俺も自覚してる。」


震えてたしな。