半ば強引に起こされた私は
不機嫌を隠さず聞いてみた。


『目覚ましセットしたの母さん…?』


「え?そうだけど??」


…………何、このきょとん顔。
「私は悪くありません」って言ってるみたい。


『なんでセットしたの?まだ6時なんだけど。』


そう、時計は朝の6時を示している。
低血圧の私にとって
この時間帯に起こされるのは迷惑でしかない。


「え?私が起こしたのが気に入らないの??ん?」


『え゛?』


「どうなの?朱音。」


母さんが鬼に見えるのは気のせいだろうか。


『え、あ、いや…。
たまには早起きも良いもんだなぁ~?アハ?』


「そう、なら良いのよ♡」


そしてルンルンと台所に戻って行った。


『ハァ…………眠い…。』


母さんはどうして目覚ましを
セットしてまで私を起こしたんだろう?


「さぁ!出来たわよ!
ほら朱音、座って座って!!いただきます!」


目の前には朝ご飯が並べられている。


『…あれ?父さんと紘にぃの分が無いよ??』