蒼翔の身体が一瞬だけ震えた気がした。


その瞬間、


『離せッ!!!!!!!!!!』


俺の手は勢い良く振り払われた。

俺だけじゃない後ろの皆も驚き、
この場に居る誰もが蒼翔の異変に気付いた。


「蒼翔…?どう…したの??」


「蒼翔さん…?」


「どーしたんだ?」


「…。」


「蒼翔?…悪ぃ大丈夫か??」


声をかけるが蒼翔は何も言わない。


「あお…」


もう一度声をかけようとしたと同時に
蒼翔は屋上から走り去って行った。


「蒼翔!!」


名前を叫んでも蒼翔が立ち止まる事はなかった。


双覇sideEND