「ね、ねぇ。扉無いよ…?」


「んなの見りゃあ分かる。」


「行きましょう。」


五人で屋上に足を進めた。


「…居た。」


思った通り神崎は屋上に居た。
それも寝ているようだった。


「俺らが必死に探してたってのに
コイツは暢気に寝てやがる!!」


愁斗が悪態をつきながら
神崎の方へ歩き顔を覗こうとした時、


ガツン!!!!!


「『イッ…』」

「『テェーーーーーーーー!!!!!』」


神崎がいきなり起き上がって
愁斗と神崎の頭が勢い良くぶつかった。


スゲェ音したけど大丈夫なのか?


『…俺になんの用だ?』


そうだった、言う事あるんだった。


「率直に言うぞ。
神崎…いや蒼翔。『双覇』に入れ。」


思ってた事を言った。

でも、
蒼翔の口から出た言葉は酷く冷めたものだった。