自分のバイクに跨り、倉庫を目指す。 久し振りに運転して楽しい筈なのに 私は何も感じなかった。 『……。』 只、前を見てバイクを走らせる。 遠目に『双覇』の倉庫が見えた。 「朱音!」 倉庫の手前に大人数が集まっている。 『私で最後だったんだ。 じゃあ、後ろに付いて来て。』 バイクから降りず、Uターンして側に寄せる。 「分かった、頼む。」 私を先頭に指定場所に向かった。