ピチャン……ピチャン…


なんの音?水……?


私の周りは暗くて何も見えない。
なのに水滴が落ちる音がハッキリ聞こえる。

何故かここに居たくない衝動に襲われ、
その音がする方へ走る。


『ハァ…ハァ……ハァ!!』


走るスピードを上げるにつれ
音もどんどん大きくなる。


『!?』


目の前に何かがある事が分かり立ち止まった。


「ナニか」が横たわり、
「ナニか」が「ソレ」を見下ろしている。


もう少し近付くと、

私と同じ朱い瞳を持つ少女が
同じ顔で蒼い瞳を持つ少女を見下ろしていた。

少女は私に気付いたのか
ゆっくりと顔を上げ瞳に捕える。


そしてこう呟いた。


『お前のせいだ。』