『うわぁ……凄い。』


校舎の天井のような
無機質な灰色なんかじゃない。

私が今見ているのは
鮮やかで澄みきった綺麗な『蒼』


『雲一つ無い、穢れない『蒼』。』


埃が少ない場所を見つけゴロンと寝転がる。


『……綺麗……。
やっぱり空は『蒼』でなくちゃね。』


空に向かって手を伸ばす。

でも、どんなに望んでも伸ばしても
決して手に出来ない。


それでも掴みたいと
手を伸ばす私の姿は滑稽だろうか?


『ねぇ、私は正しいよね…?』


答えてくれないと分かっていても
近くに居るって信じてる。


でも、夢でも良い姿を見せて。
声を聞かせて…?


そう願いながら私は眠りに落ちた。