『紘にぃ……?』


「あ、なんだ??」


『どうしたの?ボーッとして………。』


色々考え過ぎて逆に不安にさせちまったか。


「なんでもねぇーよ。
それより初っ端からサボりか??悪い妹め!!」


『だ、だって『双覇』がウザくて!
紘にぃだってサボりみたいなもんじゃん!!』


「…『双覇』?
まさか、目をつけられたのか??」


『んー…。
そうでも無いけど色々聞いてきてウザかったの!
だから、気晴らしに抜けて来た!!』


「………余り目立つ行動は控えろよ?」


『うん!紘にぃもね!!
じゃ、そこら辺探検してきまぁ~す♪』


そう言ってハシャギながら廊下を走って行った。


「朱音。
頼むから無茶しないでくれ。
もう二度とあんな姿、見たくねぇっ………!!」


今は授業中だろうか、
廊下は酷く静かで紘の悲痛な声だけが響いた。


紘sideEND