双姫 Ⅰ



『もう…二人共限界だよ!』


ヘトヘトになりながらも
二人はお互いを殴り続ける。


殴るというより
当てると言った方が正しいかもしれない。

それ程二人は疲れきっていた。


「おい!樺沢 類!!
次の一発でケリつけっぞ!!」


「……望むところだ!」


二人は一定の距離を保ち、相手の出方を伺う。


「…いよいよ決しますね。」


『うん…。』


私達はドキドキしながらその勝敗を見守る。

そして二人同時に動いた。


ドサ…


倒れたのは光ちゃんだった。


『光ちゃ…「来るな!!」』


倒れた光ちゃんの元へ駆け寄ろうとしたが
聞こえたのは拒絶の声。


「来るな朱音、少し…下がっててくれ。」


「朱音、お願い待ってて。」


光ちゃんと類に言われ、私は静かに遠ざかった。