双姫 Ⅰ



「おい、無視すんなよ。」


『……。』


周りがザワついてきた。でも、無視無視。


「おい!!」


苛ついたのか私の肩を掴もうとする陽貴。


『…触る…「朱音に触んなよ。」』


私が拒絶する前に類が陽貴の腕を掴んでいた。


「きたねぇ手で朱音に触んな。」


ギリッ!


「イッ!は、離せよ!!!」


「…勉強しないなら出てけば?」


類が指差す方向は廊下。


「……チッ!」


「じゃあねー。」


陽貴は類の威圧に負けて教室から出て行った。


「朱音大丈夫だよ、落ち着いて?」


手を優しく握ってくれて
初めて震えている事に気付いた。


『ありがと…中々治んないもんなんだね。

なんか、変な空気になったね!
その…ごめんね!!』


クラス「今のは陽貴が悪いよなー。
俺ら(私達)は教えて貰いたいだけだから!」


おぉ…満場一致(笑)


「朱音さん、全員教えて貰いたいようなので
黒板で説明して上げたらどうですか?」


「それならコイツらも見えるだろ。」


『成程~…って私はいつから教師になったの。』


「でも、朱音の教え方分かりやすかったぁ!」


「おう!俺でも分かったぜぇ~!」


賛成と手が上がっていく。