『うーん…直ちゃんも分かんないのかぁ…。』


理事長室を出て教室に向かう私達。


「ほっとけば良いんじゃないのぉ~?」


『…そうだね!きっと勘違いしてんだよ!!』


ガララ


「おー朱音、おせぇぞ~?」


・・・・・・。


『…は?』


コイツ今…「朱音」って言った?
いや…いやいや聞き間違いな筈…。


「朱音?何ボーっとしてんだ??」


クラス「…朱音?誰だそれ。」


ザワザワと教室内が騒がしくなる。
後ろで『双覇』も驚いている。


『光ちゃん…どういうつもりだ?』


どうして
蒼翔じゃなくて朱音と言った?


クラス「藤先ー!朱音って誰ですか??」


「あー?神崎はな本当は…ガン!うひょ~!!」


『テメェ…どういうつもりだ!』


光ちゃんに蹴りを入れようとしたが、
避けられて教卓を吹き飛ばしてしまった。


私達のやり取りを『双覇』は黙って見つめ、
生徒は席を立ち、後ろへ避難した。